マリア・カラスの真実:愛による死ではなかった…【中編】

20世紀最高のソプラノ歌手と呼ばれたマリア・カラス。
その歌声の衰えから死の謎までを、イタリア人音声医学専門家が近代テクノロジーを駆使してひも解きます。
本日は3回シリーズの真ん中。前編がまだの方はこちらを、どうぞ!

ボローニャ 『マリア・カラス、愛ゆえの死ではなかった』

これらの要素を照らし合せ検証したのは、フランコ・フッジ、ニコ・パオリッロの2名の音声医学専門家。
ボローニャ大学での研究結果を両名が、マルコ・ベゲッリ主催『音楽分析およびマリア・カラス科学分析会議』で発表したのだった。
同研究はカラスの録音音声(特にスタジオ内での生録音)を近代的な設備でもって検証するところから始められ、歌声が開花し人々を魅了していった1950年代から、衰えやムラがだんだん現れ始めた60年代、そしてステージでの歌唱が難しくなっていった70年代の間、実際に声にどのような変化が起きたのかが調べられた。
同じ曲を歌った録音音声を年代別にスペクトログラフィックで分析したところ、70年代にはカラスの声質がメゾソプラノに変化したことが確認されている。つまり、その頃からあの有名な高音に不自然さが現れ、カラス自身にとって困難な作業となったのだ。

先の音声医学専門家フッジ氏がパオリッロ氏と共にカラスの最後のビデオを検証した結果、筋肉の衰えがはっきりと見て取れることが分かった。
息を吸い込んだ際に肋骨が広がらず、誤って肩で呼吸をしてしまったような状態になっているのだ。特に三角筋の強い収縮が見られ、これも歌声を保つには間違ったやり方である。
これらの検証結果によりマリア・カラスが皮膚筋炎だったと言う診断に対し、新たな…おそらく決定的と言っても良い光明を得たこととなった。
同診断は1975年にカラス本人を診察したマリオ・ジャコヴァッツォ医師によって下されたもので、2002年になって初めて公表されたのである。

[完結編に続く]

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事: La Stampa 2010年12月13日

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