アントニオ・タブッキ:旅・見い出すための世界【第一章】

管理人がアントニオ・タブッキと言う作家を知ったのは、その原作をもとに撮られた映画『インド夜想曲』を見てからでした。
主演のジャン=ユーグ・アングラード目当てで行ったかと思うのですが、友人を捜してインドを彷徨うように旅するストーリーは、まぁ、なんとも摩訶不思議で…。
プライベートでも旅行好きで知られるタブッキだそうですが、いつも、あんな不思議な旅をしているのでしょうかねぇ。
今回は新刊に寄せて『旅』についての語るタブッキのインタビューを、4回シリーズでご紹介します。

イタリア 『アントニオ・タブッキの見い出すための世界』

オーストラリアとムンバイ、パリ植物園、カッパドキア、クレタ島、ワシントン…これらの間には、どこか共通点がある。
アントニオ・タブッキが描いた世界でただ1つの理想地図。その地図の中の魅惑的な場所の数々なのだ。
タブッキと言えば、これまでかなりの旅をこなし、それについて多くを語ってきた作家である。
著書『in Viaggi e altri viaggi(Feltrinelli出版)』で語られる旅の発見、美しさ、相違点。同書では著者が訪れた土地や、その土地を描写する言葉(タブッキのものだけではなく)の数々がまとめ上げられている。
リスボンとフェルナンド・ペソア(ポルトガルの詩人)、エジプトとジョゼッペ・ウンガレッティ(エジプト生まれのイタリア人、詩人)等々。
アントニオ・タブッキのように『警戒心と好奇心と言う、2つの田舎臭い特徴を携えながら』移動して歩くことを語る者達の言葉なのだ。

アントニオ・タブッキさん、初めて行った旅の思い出は?
「叔父がピサからフィレンツェまで連れて行ってくれたことですね。列車でね。子供でしたから、もう大冒険でしたよ。大きな町への旅で、あちこち巡って歩いて。美術館も絵画も、実際よりも巨大に思え、度肝を抜かれましたね。チマブーエのキリスト像を目の前にした時は打ちのめされましたよ。」

旅行と文筆…この2つは人生においてどんな風に交差したのですか?
「書くために旅に出たことは一度もないんです。時々、メモ帳持参で出かけることはありますが、持って行かない時は何も書きませんね。でも、それぞれの土地と言うのは有無を言わせぬものでね。何かの臭いみたいに身体に染込んで、文章の中ににじみ出てくるんですよ。物事の真の材料と言うか、私はそれを世界の皮と呼んでいるんですが。思考の上にのしかかってくるような力を持っているんです。描写と言うのは物書きのエゴに対しても優位に立ちますよね。」

[第二章に続く]

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:La Repubblica 2010年12月09日

管理人は夏になると
無性にポルトガルに行きたくなります。
あの、素朴な焼き魚と茹でたジャガイモ…
あっ、結局は食い気なんですがね。

もしかして、そろそろ引きこもり期を
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