ローマ地下鉄殴打事件【動画】

ローマの地下鉄でしたら、利用されたことのある方も多いと思いますが、
今回、その駅構内で起きたありがちな喧嘩が、けっこう重大な事件へと発展しております。

ローマ 『地下鉄駅で殴打事件、被害者の意識回復、加害者は後悔』

地下鉄の駅、切符売り場で良く見かける言い合いだった。
どちらが先かで口論となり、男が女性の顔をこぶしで殴りつける。そして、殴られた女性(ルーマニア人看護士、32才)は昏睡状態へ。ローマ地下鉄A線、アナニーナ駅での出来事だ。
地下鉄の利用者らが通り過ぎて行く中、女性は床に倒れたままでいた。
殴った男(ローマ出身、20才)には、以前、告訴され、その後取り下げられた経歴があり、現在は自宅謹慎となっている。女性が殴られた際に近くに居合わせた男性が、逃げようとしていた男を取り押さえ、また通行人数名も男の後を追ってきていた。当初は周囲の通行人らの反応も無関心なものであったが、最終的には加害者を取り押さえる動きが生まれていた。
加害者の男は今日、「愕然としています。本当に申し訳なく思っています。」と話している。
2007年4月26日にはローマのテルミニ駅で、女子学生ヴァネッサ・ルッソさん(23才)が傘で目を突かれ死亡する事件が起き、犯人のドイナ・マテイには懲役16年の刑が下されている。
現在、中国へと赴いているローマ市長ジャンニ・アレマンノ氏は今回の事件に大変に憤慨しており(“助けようとしなかった者を訴えてやる”)、一方、野党PD(民主党)ローマ支部からは、次のようにコメントしている。
「暴力が蔓延している。町は悪化している。ローマは底なし井戸に沈もうとしている。」

顔面パンチ − 事件が起きたのは10月8日午後、アナニーナ地下鉄駅構内だった。
被害者のマリチカ・ ハハイアヌーさんと、加害者のアレッシオ・ブールトーネは切符を買うため同じ列に並んでいる際に口論となった。一瞬、口論は治まったかに見えたのだが、切符売り場を離れてから再び再燃。ブールトーネからこぶしで顔面を殴りつけられたマリチカさんは意識を失い床へ転倒し、地下鉄利用者が行き交う通路にそのまま倒れていた。
その後、倒れたままのマリチカさんに周囲の関心が集まる中、ブールトーネは現場から離れようとしていたところを別の男性に取り押さえられた。
警察官が駆けつけた際に、ブールトーネは
「彼女が何だかんだと言ってきて、手で顔を叩いてきたんです。僕、もう行っても良いですか?」と話していた。

ケガの状態 − マリチカさんはカジリーノ総合病院へ救急搬送され、頭蓋骨裂傷で脳出血による脳神経外科手術が行なわれた。その後、昏睡状態にあったものの、今日、意識が回復。マリチカさんの経過は良好ではあるが、いまだ危険が去ったとは言えず、予断の許されない状態にある。また、医師らは後遺症を憂慮しており、ジョルジオ・デステ主任医師は次のように話している。
「マリチカさんは今朝、自力で呼吸していますが、意識は錯乱状態にあり、右半身に麻痺が残らないよう健闘中です。」
現在は集中治療室で治療が続けられているが、後日、脳神経外科病棟へと移る予定でいる。マリチカさんはトッレ・アンジェラ地区在住、既婚で幼い子供がおり、アッピア通りにあるリハビリ療院で看護士として働いている。また、共にイタリアで暮らしているは夫、弟らが面会時間にはマリチカさんに付き添っている。
マリチカさんと同じ病院で働く看護士らは、
「物静かな人ですよ。問題を起こしたことなど一度もないし、我慢強くて、とても感じの良い人です。」と話している。

衝撃のビデオ映像 − 小さな庭園のあるアトリウムには古い車両が展示されているアナニーナ駅構内の監視カメラには、身も凍るような前代未聞の映像が残されていた。
人通りの少ない通路を歩く若い男。背は高くはないが、がっちりとした体格だ。そこに1人の女性が近づいて来る。男を呼び止め、何か言う。映像では男は女性に頭突きをしようとし、顔にツバを吐きかけているように見える。そして、殴り返す女性。次の瞬間、男のこぶしが女性の顔面を襲う。意識を失い、仰向けに倒れる女性。
行き交う利用客が女性に目を向け出すのは、それから数分経ってからだった。その場から離れようとする男を取り押さえたのは、港湾監督事務所で主任補を務める男性で、仕事帰りだったと言う。
「二人が喧嘩しているのは見ていました。てっきりカップルが喧嘩しているのかと思ったんですが。二人を追い越してすぐに、ドスンと言う音が聞こえて。女性の方が床に倒れたんですね。振り向いたら、男が気にもかけずに立ち去ろうとしていました。呼び止めたら、私に向かって、「ひどいことを言われて、ツバを吐きかけられて、それで殴ったんだ。」と言いました。」

加害者の供述 − チネチッタ駅警察では目撃証言などを集めた後、加害者であるアレッシオ・ブールトーネを勾留した。現在は自宅に拘禁されているが、警察官の一人は次のように話している。
「取り押さえられた時、事の重大さに気づいてないと言った雰囲気でした。動転してましたが。暴力的なタイプの若者とは言えないですね。過去に傷害事件で告訴はされているようですが。」

母親からの謝罪 − 加害者アレッシオ・ブールトーネの母親は、次のように話している。
「息子は大変に具合を悪くしています。私達みんな、悪くしています。皆で、あの女性が快復してくれるよう毎日祈っています。息子には前科などありません。しばらく前に同年代の男の子と喧嘩になって訴えられはしましたけど、その後、告訴は取り下げられましたから。相手の子も、その両親も誤ってきたんですよ。」
また、ファブリツィオ・ガッロ弁護士が、次のように伝えている。
「皆、愕然とし、女性の容態を案じています。アレッシオ君は良い青年であり、前科もありません。暴力的でもないし、何をしてしまったのか気づいていなかったのです。ご家族は“何かできることがあれば、すぐにします。”と仰っています。アレッシオ君も、ご家族も結果的にこのようなことになるとは思ってもおりませんでした。アレッシオ君は現在、体調を崩しており、やっと何が起きたのかが分かってきたようで、黙りこんで泣いています。ドラッグなども使っていませんでしたし、ただ恐かっただけだと。ビデオ映像でも明らかなように、後を追いかけてきたのは女性の方です。アレッシオ君の話では、女性から暴言を浴びせられ、“ひどい目にあわせてやるから。”とか“地下鉄がホームに入ってきたら、突き落としてやる。”等と言われたと。それで、女性を殴ったと言っています。」

目撃証言 −「自分は喫茶店から出て来たところで、あの二人の後ろにいました。男の方が前を歩いていて、女性がそれを追いかけてましたね。男のことを侮辱するようなことを言いながら、それから、男を蹴ったり殴ったりして。男の方は振り返って「やめろよ」って言いながら、つい殴ってしまったって感じでした。女性の方は床に倒れて、ピクリともしませんでした。」
また、アナニーナ地下鉄駅構内に店舗を出している経営者は、加害者をかばいながら次のように話している。
「これまでの人生60年間、あんなの初めて見ましたよ。女性があんな風に男を殴るなんてね。女性の方は“豚野郎”とまで言ってましたよ。
また、現場に一番に駆けつけた市電・市バス公社『(株)ATAC』の社員が、次のように話している。
「ドスンと言う音が聞こえたんで、オフィスから飛び出していったんです。女性が床に倒れていて、ちょっと離れた所で男性が若い男を取り押さえていて救援を求めていました。女性が死んでしまうんじゃないかと思って、私は救急車を呼びに行きました。何が起きたのかは分かりませんでしたね。若い男は“しつこかったんだ”って何度も言っていて。私が駆けつけた時には女性の回りには誰も居なくて。その後、救急隊員らのために警察が人垣を遠ざけてました。」

事件を受けて − 今回の事件について、信じられない気持ちと怒りが広がっている。
現在、北京訪問中のローマ市長ジャンニ・アレマンノ氏はすぐに、仲裁しなかった者を訴えてやるとしながら、
「ローマのような町で、このような事件が起こるなど受け入れられることではない。そのうえ、あのような無関心な態度もありえない。」と。
また同様にCodacons(消費者協会)からは、事件を黙殺した通行人らに対する訴えがローマ検察に出され、
「事件映像から、被害者に対し救助の手を差し伸べようとしなかった通行人らを割り出すよう」要請が出されている。もし今回の事件をラッツィオ州知事レナータ・ポルヴェリーニ氏が『文化的な事象』として介入する気がないのならば、野党PD(民主党)ローマ支部では、
「もはや暴力が蔓延している。町が悪化している。ローマ市民は、かつてないようなエゴイスティックな衝動に取り憑かれている。」と声を荒げた。
また、民法関連の活動家らが午後、『無党派の市民主催によるデモ』を開催し、『女性への暴力に関するパブリックオピニオンを刺激すべく、血塗られたシーツを掲げる』予定でいる。

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:La Repubblica 2010年10月12日


被害者がルーマニア人女性と言うことで
また、人種差別問題に発展してゆくのか…

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2 Responses to ローマ地下鉄殴打事件【動画】

  1. とらん 2010年10月14日 at 12:19 AM #

    ciao〜chiricoさん 不景気のせいかみんな余裕がないのかな…こちらでは暴力事件はあっても見殺しなんてのはないからまだまっしかなf^_^;

  2. chirico 2010年10月15日 at 5:32 PM #

    Ciao、とらんさん!

    もしかしたら、被害者の女性が外国人(ルーマニア人)だったって言うのも関係してるのかなぁ…。

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