国会に入りこむマフィア:ロベルト・サヴィアーノ

イタリアでは先日、ベルルスコーニ首相率いるPdl(自由の人民党)の上院議員が、実はンドランゲタ(カラブリアマフィア)の支援を受けていた…と言うスキャンダルが出てきたんです。
議員本人も当初は否定していたものの、ンドランゲタのボスとケーキを前にして肩なんか組んじゃってる写真まで出てきてしまいました。
そして、マフィア・ドキュメンタリー作家、『死都ゴモラ』のロベルト・サヴィアーノが早速、ラジオで物申したわけです。

 

 

 

イタリア 『この不祥事に対し、断固戦うと言うこと』

裁判官らは言う。
「ンドランゲタ(カラブリアマフィア)が国会にまで入り込んできた。」と。
ぞっとする話だが、ここでちょっと立ち止まって、この言葉がなにを意味するのか考えてみようではないか。
この言葉が意味するのは、マフィアの力が直接、国家の最も重要な、デリケートな領域に、侵攻してきたたと言うことだ。
人民が絶対であり、民主主義が行われる領域にだ。
これは正真正銘の非常事態であり、このことについて我々は議論を交わさねばならない。
地震や雪崩同様…しかしながら、この非常事態は神から与えられた宿命などではない。自然災害などではないのだ。

【ロベルト・サヴィアーノの音声がここから聞けます(イタリア語)】

我々は、こうなると思っていた。犯罪組織はまず、法の手が及ばない地域で生まれ、広まり、経済に浸透し、国を手中におさめてゆく。そして遂には、それ自体が国家の中へと入り込んでゆくのだ。
何年にも渡る捜査の数々、集められた証拠、イタリアマフィアの巨大な権力を証明する金の流れ。
まずはシチリアマフィアが、それからカラブリアとカンパニア地方の連中が、イタリア南部から発展のチャンスを奪い取り、その経済全体をむしばんでゆく。

だが、真の非常事態とは、このことではないのだ。
非常事態とは、これら全てが、表に出ない数多の不祥事とし、我々が甘んじて受け入れてしまった事柄につながってゆくこと。
非常事態とは、この全てに対し、(いかなる信念、政治的指向を有するのであれ)イタリア人ひとりひとりの胸の中に、腹の中に、頭の中に、断固として戦わねばと思わせる憤りが響いてこないと言うことなのだ。
つまりは、「もう、いいかげんにしろ。」と言うところか。
(ロベルト・サヴィアーノ)

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:La Repubblica 2010年2月25日付

 

 

 

あの、胸を張って弱音を吐かせてもらいますが、
ロベルト・サヴィアーノの文章って、けっこう訳しづらいんですよ。
(いや、あの…私の能力ではって話ですよ)
だから実は、この1月に伊紙に掲載されたサヴィアーノの長文記事2本、チョボチョボと翻訳してはいるんですが、なかなか終らないんです。
相変わらずのマフィアネタなんで、速報性はね…まぁ、あってないようなものなんですが…。
あぁ、いつか終われるといいな〜。

 

 

 

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4 Responses to 国会に入りこむマフィア:ロベルト・サヴィアーノ

  1. TOLOS 2010年2月28日 at 4:49 PM #

    『死都ゴモラ』の日本語訳版を読みました
    確かに回りくどい文章で、日本語でも読み疲れ 途中で止まっています。
    彼、最近マフィアがらみで公に登場する機会が増えましたが私生活はどうなっているのかしら、24時間警護つきでしょうか?

  2. chirico 2010年3月1日 at 11:42 PM #

    ああ、TOLOSさんも、『死都ゴモラ』…途中停止ですか。
    私なんか、そう言う噂を直接、間接的に多々耳にするものだから、怖くて手も出してません。

    サヴィアーノの文章は、ジャーナリストらしくけっこう簡潔で歯切れの良い部分もあるんですが、大体、段落の終わりとかで、
    ここで一発決めるぞ!ってところがね…
    涙が出ちゃうくらい(嘘)やっかいなんですよ。

    私生活はねぇ、どうなんでしょうねぇ。
    つい最近、イーストウッド監督の最新作『インヴィクタス』を観たって言って、記事を書いていましたが。
    DVDなんて、もう出てるんでしょうかねぇ?
    それこそ、あんな人が試写会やら映画館なんかに言ったら大変なことでしょうしねぇ。

  3. noel 2010年4月20日 at 5:40 AM #

    初めまして。
    面白系の記事はちょろちょろ拝見してましたが、サヴィアーノもこんなに訳してらしたんですね。

    >ロベルト・サヴィアーノの文章って、けっこう訳しづらいんですよ

    同感です。というわけで、サボりに来ました。Repubblicaの過去記事読もうかと思ったんですが、なんだこんなとこに日本語がいっぱい!(笑)
    La Chiricoさんの訳、いつ見てもすごいです。

    「ゴモラ」は、イタリア人の朗読会で聴いただけなんですが(実に4時間ぶっ通し!)、すごく演劇的ですよね。煽りまくりというか。
    で、オチで一気に文学的に駆け上る、というのは私の偏見でしょうか?

    というわけで、お世話になります。

  4. chirico 2010年4月20日 at 5:39 PM #

    noel様、コメントありがとうございます。

    サヴィアーノの文章について、まったく同感です。
    普通の新聞記事と違って、とにかく、目的地に向けてガーっと盛り上げてゆくと言うか…
    よく、本人がTVに出て、『喋ってる』んじゃなくて、自分の原稿を『暗誦してる』みたいな番組、ありますよね。
    あの盛り上がり方を見ると、本人自身がかなり演劇的なんだろうなぁ〜と。

    だから、すっごく訳しがいがあるんですけど、やっぱり、その盛り上がり部分なんかが、えらい難儀で。

    あの…「サヴィアーノの記事、読みたい、読みたい!」って、私を煽ってください。
    じゃないと、スルーしそうな自分がいるんで。

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