NYマフィア観光ツアー

イタリアでは不況のせいか、人種差別が加熱したり、
揺らぐ政権下でマフィアの大物から下っ端まで逮捕が相次いでおりますが、
アメリカでは不況のせいで、なんとマフィア人気が高まってるみたいですぞ。

 

 

 

ニューヨーク 『マンハッタンで1日ギャングスター、犯罪は神話だ』

ラッキー・ルチアーノの生家を見学したい?
それとも、ガンビーノ・ファミリーのボスことジョン・ゴッティがFBIに逮捕されたと言うマルベリー・ストリートの靴屋に行ってみたい?
今、ニューヨークへ行ったなら、選びきれなくって悩んでしまうことだろう。
マンハッタンでは3月7日にアメリカン・ギャングスター博物館が、セント・マークス・ストリートに建つ『Theatre 80』内オープンし、また、同じく3月より開始されるリトル・イタリー地区発の観光バス・ツアーでは、ニューヨークの犯罪組織の『聖地』をガイド付きで巡って歩けるのだ。
一つの流行りであることは確かだろう。特に、映画業界では何年も前からその傾向があるし、TVドラマ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』の人気もまた然りである。
アメリカ・ギャングスター博物館のエリック・フェッラーラ代表は、次のように話している。
「歴史的に見ても、ギャングスターやアウトロー、社会のはみだし者と言うのは常に大衆文化に好まれてきました。最近また新たに世間の注目を受けていると言うのは、昨今の不況や、みずからの人生を掌握できなくなってきたと言う事実に関係しているのではないでしょうか。それで、良きにつけ悪しきにつけ、己の運命を掌握できているかのような人物に憧れるのでしょう。」

1日だけギャングスター気分を味わうにしても、本物のギャングスターが履いたツートンカラーの革靴を生で拝む程度にしても、みずから機関銃を抱えて極道の世界に飛び込む必要などないのだ。
この新たに設けられたギャングスター博物館や、かつてウクライナ・マフィアが経営していた非合法酒場(禁酒法時代からの秘密の通路や隠し部屋があり、若きフランク・シナトラが歌手兼ウエイターとして働いていた)を訪れれば、モブ・カルチャーへの洗礼としては充分なところだろう。
同ツアーの料金はたったの10ドル(約900円)。
同博物館では、ニューヨークやアメリカの文化的、そして伝統的な側面の形成に犯罪が担っていた役割を提示することを目的としており、極道の派手なイメージを神格化する意向もなければ、おとしめたい訳でもなく、世間に知られていないプライベートな秘話を織り込みながら、ギャングスターらの人生を紹介しようとしているのだ。
若き日のラッキー・ルチアーノ、サルヴァトーレ・ルーカニアと言う名の青年は一体どこからやって来て、アメリカ文化の何を思い、どんな風に地域社会と関わり、いかにして恐るべきマフィアのボスとなったのか?
このラッキー・ルチアーノには同博物館のコーナーが一つあてられており、かつて移民管理局が置かれていたエリス島へとたどり着いたヘロイン密売時代から、アメリカで一、二を争う権力を得るようになるまでが写真や資料で紹介されている。
その他には銃器類コーナーなどがあり、1850年より使用されていた木製グリップの拳銃『boot』から、1920年代のライフル『Tommy』を経て、セミオートマチックの銃器類に至るまでのプロセスを見ることができる。
また、アメリカではギャングスターの代名詞にもなった俳優ジェームズ・ギャグニーや、TVドラマ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』など、ハリウッドと犯罪組織の関わりもまた掘り下げられているのだ。
これだけ見ても興味が尽きないならば、『Theatre 80』内の隠し部屋へと進み、金庫(修復工事中、ウォルター・シャイブのものと見られる200万ドル(約1億8千万円)が出てきた)やら新聞紙で包まれた札束、禁酒法時代のビール瓶などを目の当たりにし、また、魅力的なギャンスターの背後には夥しい死があったことを忘れないためにも、発見された人骨(おそらく)の数々を見ておくこともできる。
また同博物館では、ギャングスターらが使ったスラングについての講義も開催しており、例えば、1920年代に『シカゴ・コート』を注文してやると言ったなら、贈り物をしてくれるわけではなく、棺桶の用意をしてやっていると言う意味だったのだ。

また、同博物館では観光客や見学授業などで訪れた学校生徒向けに、ラッキー・ルチアーノやマイヤー・ランスキーベンジャミン・シーゲル(左上写真)らマフィアボスにとっては懐かしいイタリア/ユダヤ移民居住区のガイドツアーを行っている。
一番人気は『ニューヨーク犯罪組織の生誕ツアー』で、参加料金は25ドル(約2,250円)。3時間行程でローワー・イースト・サイドを巡り歩き、150年に渡る殺人と悪徳の歴史をかいま見ると行った内容だ。
ポール・ケリー率いる『ファイヴ・ポインツ・ギャング』が拠点としていた界隈から始まり、禁酒法時代を仕切った『ボスの中のボス』らのオフィスを経て、モンク・イーストマンの家へと向かうと言ったもの。

犯罪史家で作家でもあるエリック・フェッラーラ博物館代表は、
「まさに同博物館が建つ角地でラッキー・ルチアーノは成長した。」とし、ローワー・イースト・サイドと言うのはアメリカ極道の種が蒔かれた地区であると断言する一方で、リトル・イタリー地区の中心部から、ニューヨーク極道の起源はこちらの方だと叫ぶ人物がいる。
その人物とは、TVドラマ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア』でアルビー・チャンフローネ役を演じた俳優ジョン・(チャチャ)・チャルチア。
ボクシングの興行主で、有名イタリアンレストランのオーナーも務め、『リトルイタリーの陰の市長』の異名を持つこのチャルチア氏が、『New York Press』紙でフェッラーラ代表らに向けて攻撃を仕掛けているのだ。
《ギャングスター博物館はリトルイタリー地区に置くべきであり、自分は創設者の一人に加えられるべきだったのに。》
こうしてジョン・(チャチャ)・チャルチアは同じく3月から、自身が所有するレストランをも駆使して、独自の観光ツアー・ビジネスを開始することとなった。
チャルチア氏企画のニューヨーク観光ツアーに申し込むと、同氏のレストランでのメニューは20%OFF、プロのガイドによりかつてギャングスターが通ったカフェやレストラン、また、ジョニー・デップ主演の『フェイク』やアル・パチーの主演の『スカーフェース』などギャング映画の撮影地、ラッキー・ルチアーノの家などを巡り歩くこととなる。
どちらのツアーを選ぶかは好みの問題だが、ジョン・(チャチャ)・チャルチア氏のツアーの情報サイトに書かれた文句は覚えておいた方がいいだろう。
《セメント靴がすたれることは決してない》

(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:La Repubblica 2010年2月21日付

 

 

 

記事内に出てきた『セメント靴』なんですが
マフィアの処刑方法の一つでして、ブロックを両足にセメントで靴のように固定して、そのまま海に突き落として沈める…と言ったものだそうで。

 

 

 

普通の靴はいて、ツアー参加してみたいかも…
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2 Responses to NYマフィア観光ツアー

  1. Sanzone 2010年2月25日 at 1:23 AM #

    どうもご無沙汰しております。

    アメリカって何もウリが
    ないから、こんなマフィア・ツアーなんて
    ものを考えるんですかね?!

    I Sopranoにしても、ま、イタリアの
    本家本元(?)に比べるとなんとなく
    (こんな言い方もないですが)
    ユーモラスにアメリカ化されてて
    (ま、アメリカのTVドラマだから仕方ない)何度か見たけど、そのマフィアを撲滅
    させるために命を落とした1000人以上とも
    言われるイタリアの検察、警察の人たちが
    浮かばれない・・・と一抹の淋しさを
    覚えてしまう私なんですが・・・

    ちょっとセンチメンタルなコメントに
    なってしまいました。
    が、やっぱりアメリカ人の考える事は
    よう分からんです、はい。

  2. chirico 2010年2月25日 at 8:21 AM #

    おぉぉぉ〜、Sanzoneさん、ホントに、ご無沙汰で!
    お元気でしたか!?

    ソプラノズ、私は飛行機の中で一度だけ、見たんですよ。
    で、本当にチラッと見ただけで、勝手にコメディーだと思いこんでしまって、別の映画に変えちゃったんですけどね。

    確かにアメリカって、マフィア関連の映画は多いし、その中でちゃんと犠牲者がいたことも描いてる割りには、イタリアみたいに一般市民の嘆きとか怒りなんかは漂ってこないですよね。
    それともアメリカに住んでたら、そう言う雰囲気もあるんでしょうかねぇ。

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