美人大臣、ゆく年くる年:マーラ・カルファーニャ

目を引く事件でも起きない限り、当ブログへの検索ワード第1位と言えば、
『マーラ・カルファーニャ』
セクシー・タレントから政治家へと転身し、ベルルスコーニ首相のお眼鏡にかなって機会均等大臣となってから、はや1年半以上が過ぎました。
当初から「色仕掛けで大臣になった」等と揶揄され続けておりますが、最近では「意外によく働いている」と良い意味での驚きの声も上がっているようです。
ベルルスコーニ政権が揺らぎを見せ始めてはおりますが、カルファーニャ大臣の方は来年もやる気満々ですよ。

 

 

ローマ 『バザーリャ法の見直しはありえるでしょう』

最近、マーラ・カルファーニャ大臣が気に入って読んでいた書籍は『Fimmini(“女性”の意のシチリア方言)− 女性に見とれ、女性を読み解き、女性をくどく −』。
ピエトランジェロ・ブッタフオーコ著作の、いわゆる反フェミニズム概論だ。
没頭して読みあげたと言うカルファーニャ大臣だが、感想には皮肉を散りばめている。
「いつか、インスピレーションが湧いてきたら、『Masculi(“男性”の意のシチリア方言)− 男性を眺め、男性を理解し、男性をしつける −』と言うタイトルで私が執筆をするかもしれませんね。」
機会均等担当大臣に就任してからこの1年8ヶ月、保守的な男性陣にもまれ、その備忘録もけっこうな量になっている。
イタリア南部サレルノの実家で年末休暇を過ごしていたカルファーニャ大臣だが、当紙による今年最後のインタビューはこんな話題から始まった。

 

それでは、大臣が制定された法律の中でも名高いストーカー法ですが、最終的にどのような数字が出ましたか?
「告訴が5,000件で、800名が逮捕されました。やっと女性も自衛できるようになったと言うことです。もちろん、その告訴の中には、女性が訴えられているものが20%あると言う事実も包み隠さず申し上げますが。
ただ、男性は腹を立てた時、女性にあたりますが、女性は物にあたる程度ですね。」

今年は新たに制定すべき法律を大量に抱えられてましたが、論議の的になられることも多かったですね。
例えば大臣が、単なる『見解における犯罪』にすぎないとしたホモフォビア(同性愛者に対する偏見)の件など…。

「そんなことはないですよ。その件に関しては、私達は200万ユーロ(約2,640万円)もかけて政治キャンペーンをはり、各種マスメディアで流したのですから。」

しかし、いまだに同性愛カップルの結婚には反対なのですか?
「ええ。同性愛カップルにも法的な権利は認められるべきではあると思いますが。」

それから、売春法に対しては売春婦らから抗議が出ていますが。
「身体を売ることを自ら選んだ女性達には、別のチャンスを提供しなければなりませんし、誰かに無理強いされている女性達には、そこから自由になれるようにしてあげなければなりません。」

買春する客側も処罰されることについて、抗議が出ているとか…。
「懲戒罰については委員会で討議されたものですから、客側も逃げ隠れせず処罰を受けるべきです。」

売春婦側も同様に?
「ええ。ただ、支援するような形でです。道端に立たなくても済むように。
喫茶店やディスコなど公衆の中で、売春と言うものが犯罪と見なされるようになるでしょう。また、売春からの搾取を目的とする犯罪組織をも対象にした厳罰も制定する予定です。
はっきりさせておきたいのは、私は娼館に関し言及したことは一度もありませんし、また、公娼制度に関しては国家が搾取する側になりえるわけですから、視野にはないと言うことです。それゆえに、現在でもメルリン法(イタリアにおける公娼制度廃止法)が廃止されていないのですから。」

みずから利用するのであれ、利用させられるのであれ、女性の肉体と言うもの。そして特に、女性を物として欲望の対象にする男達。
ヴェリーネ(可愛い子ちゃんタレント)やコールガール、ニューハーフと、今年はスキャンダルが盛りだくさんでしたが…。

「ひとつの文化であり、打ち壊すのは難しいものですね。法や学校を通じて、そうされるべきなんですが。今年は私やジェルミニ教育相によるプロジェクトで、他者を尊重するための授業が教育機関で行われましたが。」

さきほどのホモフォビア(同性愛者に対する偏見)に話を戻しますが。
Pd(民主党)のパオラ・コンチャ下院議員からも、かなり手厳しく批判されてましたね。しかし、いずれの議題にせよ女性同士で統一戦線をはると言うは、本当にこれほど困難なものなのですか?

「でも、コンチャ下院議員とは、最終的には上手くやれたんですよ。建設的な方向で議論すると言うのは賢明なことです。ただ政治において、時には女性同士でも乗り越えがたい大きな壁を作ることはありますし、この件に関しては男性も『機会均等』ですが。
2010年にはPd(民主党)のロージー・ビンディ下院議員との間に、建設的な関係を築きたいと願っています。ただ、Pd(民主党)議長になられた際のビンディ議員の発言に関しては、まったく好感は抱いておりませんが。」

来年度に向けて、どのような新法案を検討されているのですか?
「来年は、働く女性達のために動いてゆきたいと思っています。マンション内や職場に託児所を設けるとか。地方行政で各家庭が適切な支援を受けられるよう、ベビーシッター名簿を作るとか。
それから、一般的な障害者や、精神疾患を患う方々の問題にも深く取り組んでゆきたいです。ご本人やご家族の生活が向上するようにね。
先頃、鬱病をテーマにした会議を開催したばかりなんですが、多くの女性が精神疾患を患う人々を非難していて。そのことを考えない日はありませんね。ベルルスコーニ首相やローマ法王が、精神疾患患者に襲われたと言うことについて考えましょうよ。」

バザーリャ法(注:1978年に制定、同法によりイタリアで精神病院が閉鎖された)の改革については?
「これらの件に関し、政治面だけで対処することはできません。専門家らの意見を活用しなければ。厚生省や社会全体に関わることですから。
とりあえず現段階では、議論が再開されることには賛成と言うことにしておりますが。」

最後に、個人的なご計画はお有りですか?
「結婚について考えております。」
(2009年12月29日 La Stampa)

 

 

カルファーニャ大臣が2010年には仲良くなりたいと思っている野党のロージー・ビンディ女史(右写真)。
イタリア政界では、ある意味、対極にいる2人と言っていいかもしれません。
…と言うのも、ベルルスコーニ首相が美人政治家の登用を非難される度に、
「女性政治家をみんなロージー・ビンディみたいなのにするわけにはいかないだろう」等と皮肉り、つい最近では、首相が話してる最中に口をはさもうとしたビンディ女史に向かって、
「貴女は知性よりは美貌が売り物でしょうが。」と暴言を吐いたほどなのです。
これに対してビンディ女史の方も、『私は貴方が自由にできるような女じゃないのよ』キャンペーンをはり、一躍、時の人となっておりましたが。
まぁ、あまり余計なことにエネルギーを使わないで、本業の方に励んでもらいたいもんです。

話は変わりますが、当ブログも今年は今回の記事が『訳し納め』となりました。
開設してから1年半が過ぎ、カルファーニャ大臣のキャリアとあまり変わらないんだな〜と思ったりしながらも(比べてどうする)、昨年の今頃に比べるとセッション数もグッと増え、コメントなどもいただけるようになり、大変に感謝しております。
また、当ブログも人並みにブログランキングなんかに参加してるんですが、あの、ポチッと押して下さった皆々様、今まで一度もお礼も言わず、すみません。そして、本当に本当に有難うございました。
来年もまた、「これは、なかなか面白い記事だな」なんて思った時にでも押していただけたら、月並みな言葉ですが、励みになります。
それでは、今年もお付き合いいただき、本当に有り難うございました。
来年も、よろしくお願いいたします。

管理人 Chirico(キリコ) 

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2 Responses to 美人大臣、ゆく年くる年:マーラ・カルファーニャ

  1. chiharu 2009年12月31日 at 2:00 PM #

    はじめまして、シチリア在住の主婦です。主婦でありながらグータラなので新聞もまともに読めず、イタリア在住日本人としての生命線をchirikoさんのこのブログに維持してもらっています。
    取り上げていらっしゃる記事も自分の興味と面白いくらい重なっていて(シチリア在住っていうのもありますけど)毎日訪問するのをとても楽しみにしています。週末は次週の火曜日が待ち遠しいくらいです(どんだけ好きなの?って。笑)。
    記事本文に対するコメントではなくてなんだか申し訳ないのですが、どうしてもご挨拶したくてコメントしました。今年一年楽しいブログを本当にありがとうございました。来年もよろしくお願いしますね。応援しています!

  2. chirico 2009年12月31日 at 8:33 PM #

    chiharu様、熱いコメントを有難うございます。

    「シチリア在住」と読んだ途端に、もう興奮して勝手にドキドキしちゃいました。

    いや、あの、うちのブログは…マフィア記事が多いじゃないですか。
    ですから、特にイタリア南部在住の読者さんが、どう思われているのか興味津々で。
    実は、そして半分、かなり心配もしているんですよ。
    やはり、決してポジティヴな事柄じゃないので、
    「わざわざ、こんなことまで日本語に訳さないで」って、不快に思われている方もいるんじゃないかと…。

    でも、chiharuさんのように週末から心待ちにしてくださってる読者さんがいるんだって思ったら、もう、2010年用エネルギー充塡って感じです。
    記事から離れても構いませんので、これからも、ぜひ、またコメントしてください。

    来年も、こちらこそよろしくお願いします。

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