血まみれ伊首相、警備ミス:シルヴィオ・ベルルスコーニ襲撃事件

日本各紙でも一斉に報じられたベルルスコーニ伊首相への襲撃事件。
10年前より精神疾患を持っている42才の男が、集会のため人ごみの中にいたベルルスコーニ首相の顔めがけて、大理石製の模型を投げつけ、歯や鼻の骨を折るなどのケガを負わせたと言うものなのですが。
もちろんイタリアでも一夜にして大騒ぎとなり、昨夜は早速、特別討論番組などが組まれていました。
私個人としては、先進国の首相に対して暗殺未遂ならともかく、こんなイタズラまがいの事件は『あり』なんだろうか…と思っていたら、やっぱり本来ならばありえないことだったみたいです。

 

 

ローマ 『警備体制に二重のミス』

人ごみの中でベルルスコーニ首相の周囲には、20人程の男性スタッフによる二重の人垣が盾として巡らされていた。
直接の襲撃や投石などから首相のことを守るために作られたこの堅固な盾に、隙間ができてしまったのだ。

護衛による盾は密に堅牢に作られなければならないものだ。なぜならば人ごみの中では、爆発物や銃弾などにさらされる高い危険性を伴うからだ。
今回の事件に対する専門家らの見解では、ミラノのドゥーモ広場での犯人マッシモ・タルターリアによる首相襲撃の後、警備ミスがもうひとつ犯されたと見られている。
それは、ベルルスコーニ首相の専用車がすぐに発進しなかったと言うこと。そればかりではなく、首相は一度車外に出て、血だらけになった顔を周囲にさらしている。通常、危険が発生した際には、更なる危険を回避すべく警備スタッフらは早急に車を出すべきなのに…だ。

100名にも及ぶ警察官に、最新機器の使用、警備スタッフ間や警察本部とは常時連絡がかわされていた。
警備スタッフはベルルスコーニ首相本人により選出されたもので、そのなかにはFininvest社設立当時からのスタッフも数名いる。2007年まではイタリア情報機関Cesisの配属とされていたが、独立した権限を持って任務にあたっていた。現在はイタリア防諜機関Aisiに属し、いかなる管轄下にも置かれてはいない。
同機関の指揮をとるジョルジオ・ピッチリッリョ将官へは、各種脅迫に関する分析などの情報が絶えず報告され、側近らの同意のもとピッチリッリョ将官により最終決定がなされることとなっている。
事件の2日前、ミラノ警察よりドゥオーモ広場内に不穏な動きが起きる可能性ありとの連絡を受けていたが、特に変わった動きも見られず、コミュニティセンターの若者グループや反首相派グループなどは初期点検の段階で排除されるものとされ、また随時、抗議団体などが出てくることも計算には入れられていた。

しかしながら、すでに数ヶ月前からイタリア防諜機関Aisiの分析により『妄想癖のある者らが過激行動を取りたがっている』可能性があるとされ、特別な措置をとる必要はないものとしながらも首相周辺では警戒態勢が取られていた。
また特に、『この手合いの特性として、事前より計画、準備が整っている警備に対しては攻撃してこないため、むしろ、偶発的な状況下において人ごみの中に入ることの方を避ける』べきであると強調されていた。
ベルルスコーニ首相の入院先を見舞ったロベルト・マローニ内務大臣は、その後、ミラノ県知事のもとを訪れ、現状況における問題点を明らかにし、またミラノ県内の警察に対する信頼を強化すべく会議を招集した。
マローニ内務大臣は、
「重大な事態として扱っています。首相は気持ちもしっかりしてますし、落ち着いた状態です。もちろん、打撃は深刻なものでしたが。」とコメントし、また、ベルルスコーニ首相の本日の予定はすべて取り消され、同様に『まもなく開始される地方選挙助成に向けての措置を検討する』ための全国委員会も中止されたことを発表した。

テロリズムの可能性はないとされ、警察では現在もなお事態の監視作業が続けられている。
インターネット上の動きなどがチェックされ、特にソーシャルネットワーク上には犯人マッシモ・タルターリャを賞賛する書き込みが多数なされているため注意が払われている。
今年10月、ローマ検察では、Facebookに掲載されたグループ『ベルルスコーニを殺ろう』の首謀者らに関する捜査を開始し、同グループへの賛同者リストの入手を進めている。
また現在は、郵便警察における検査を新たにすることが強く求められており、ベルルスコーニ首相率いるPdl(自由の国民)党の議員らはCopasir(諜報活動に関する国会の検査機関)に対し、『首相への警備体制は国家治安に関わる問題であり、そのレベルを確認する』よう求めている。
昨夜すでにジャンニ・レッタ内閣官房長官は専門家らの見解を受けており、早急に確認がされることとなっている。
(2009年12月14日 Corriere della Sera)

 

 

ベルルスコーニ首相は2004年にも、3人組の男からカメラの3脚で襲撃される…と言った事件があったのですが、やはり、その時にくらべると今回の方が重傷なんだそうです。
ちなみに今日のニュースによれば首相の退院は16日に予定されているが、その後、2週間は政治から離れて休養する必要があるのだとか。
 

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