ムッソリーニ秘話、愛人が日記に綴る

ベニート・ムッソリーニの愛人クラレッタ・ペタッチと言えば、ムッソリーニと共に処刑され逆さ吊りにされた際に、スカートがまくれないよう神父さんがピンか何かで押さえてあげた…なんてマニアックなエピソードを思い出してしまいますが。
そのクラレッタが日記を残していたんですが、かなり中味が濃いみたいなんです。
どれぐらい濃いかって言うと、遺族と国が日記の所有権をめぐって争うぐらいに…。

 

 

イタリア 『ペタッチが日記に綴るムッソリーニ秘話』

ベニート・ムッソリーニ(左写真)の人物像と言えば、その後継者や親戚らが思い出話に語る姿を思い浮かべるだろうか?
それとも、マルチェッロ・デルートリ上院議員が所蔵している『ムッソリーニの日記』(歴史家達からは偽物扱いされているが)が彷彿させる姿の方を?
温和で、家族を大切にし、ナチを信用せず、ローマ法王については追従的、ユダヤ人に寛大で、反ユダヤ法である人種法には懐疑的な人間…。
しかしながら、ムッソリ−ニの愛人クラレッタ・ペタッチ(右下写真)が書き綴った日記からは、完全にそれとは相反する人物像が浮かび上がってくる。
凶暴なまでに反ユダヤ主義で、長年にわたって人種的偏見を抱いていたと言い、妻のことを小馬鹿にし、イタリア王族であるサヴォイア家には我慢できず、ナチスドイツに魅せられ、法王ピオ11世がユダヤ人を擁護することに逆上する…。

このムッソリーニ秘話を雄弁に語るペタッチの日記はMauro Suttora(マウロ・スットーラ)により1932〜38年分が要約され、明後日、『Mussolini segreto(ムッソリーニ秘話:Rizzoli出版、521ページ、21ユーロ)』のタイトルで出版される予定である。
当初、同日記はメモ書き程度のものだったが1937年10月より膨大な記録書と化し、もちろん、日記の内容全てが貴重な史実と見なされているわけではない。
永遠の愛を宣言する誠実さや、ムッソリーニから妻に対しての恨み言(長い間、妻に裏切られていたことを認めている)、色恋沙汰の自慢話(ウンベルト王子の妻マリア・ホセ・サヴォイアから言い寄られていたと話している)等についての真偽のほどはいかがなものか。
しかしながら、なぜムッソリーニが愛人クラレッタにこんなことを語って、自身の政治的評価を損なうようなことをしたのかは見えてこない。

長い間、この日記はイタリア国家とペタッチ家が訴訟で争ったものなのだが、所有権を主張するペタッチ家の要求は受理されず、現在、日記は国の記録文書保管所に収められている。
本書の著者であるスットーラ氏は、
「このようにして長く保管されていると言うことが、この日記が本物であることの証明です。」と言い、今回、初めて日記の一部分が公開されたわけだが、また「書かれた時から70年が過ぎたら」何年か分の内容が極秘事項から外され公開されることとなるのだろう。
また現在、クラレッタ・ペタッチの唯一の相続人である甥のフェルディナンド・ペタッチ氏によれば、ムッソリーニの愛人であるクラレッタとウィンストン・チャーチル英首相の間になんらかの繋がりがあったとする衝撃的な新事実も記されているはずなのだ。
たとえ、これが根拠のない仮説だったとしても、この日記がムッソリーニの人物像へ新たな見識を与えたことに議論の余地はない。
(2009年11月16日 Corriere della Sera)

 

 

その日記…と言うか、本の一部なのかな…ちょっと訳してみました。

《1938年1月5日
愛人クラレッタをヴェネツィア広場で迎えるムッソリーニは甘く情熱的で、前夜のことを思い出している。
そんなムッソリーニの言葉を、クラレッタは次のように書き留めている。
「昨日の夜、劇場で君のことを三回は裸にしたよね。妻の背後で席を立った時、君を捕らえたような感じがしたよ。狂ったみたいに君が欲しかった。“君の小さな身体、僕が狂い焦がれる肉体は明日には僕のものだ”って思っていたよ。ずっと君を見つめていた。そして、君が上に登った時、僕が君を裸にしていたことに気づいたんだね。君をながめ、君を裸にし、気違いのように君を欲していた。僕はこう言ってたんだ。“あの美しい身体は僕のものだ。すべて、僕のだ。僕は彼女を手に入れる。僕のために震え、すべては僕の身体と一つなんだ”こちらにおいで。君が好きだよ。君の肉体の、君の愛の虜になっている僕が、どうしたら他の女達のことを考えられるんだい。」》

 

人気ブログランキング 海外ニュース ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ

 

イタたわニュース関連記事
ムッソリーニの孫娘が市長に当選
ムッソリーニの娘と共産主義者の恋
ムッソリーニの名前をつけて19万円GETしよう!


Pocket

2 Responses to ムッソリーニ秘話、愛人が日記に綴る

  1. papera 2009年11月19日 at 5:40 PM #

    chirikoさん初めまして。
    Roberto Savianoとイタリアのマフィアについて調べていてこちらにたどり着きました。CSと合わせて日本語訳を見たりとても勉強になっています。

    ムッソリーニのこの記事とても興味深いですね。今年の始め辺りに確か「vincere」という、ムッソリーリと愛人・その息子の事をテーマにした映画があり見た記憶があります。Mussolini Segretoこの本、是非読んでみたいと思います。

  2. chirico 2009年11月19日 at 6:27 PM #

    paperaさま、コメントありがとうございます。

    「vincere」は、また別の愛人(…と言うか、本人は妻だと思っていたのかな)の話ですよね。
    今回の記事を訳していても不思議だったんですが、こんな愛人作りまくりで、どうして「家族を大切にする」なんて人間像になるんでしょうね。

    当ブログでは本や映画紹介の記事を何回か載せてはいるんですが、当の管理人は翻訳用の新聞記事ばかり読んでいて、実際には読みも観もしてないと言う…まことに恥ずかしい状況なんですよ。
    ぜひ、読まれたら感想も送ってください。

コメントを残す

スパム防止の為、計算に答えて下さい * Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.

Top