遂にマフィア密約書が公開:コーザ・ノストラと国家の密約書

イタリア近代史において、コーザ・ノストラ(シチリアマフィア)の謎と言われる「国家と交わした密約書」。
最近、この密約書の存在がいよいよクローズアップされだしたな〜と思いきや!
早速、公開されてしまいました。
しかしもちろん、ここで事件が解決するわけはありません。
密約書や交渉の真偽について、あっちこっちの関係者が物申しております。
…と言う訳で、『コーザ・ノストラと国家の密約書』シリーズ、まだまだ続きます。
 

 

イタリア 『これがマフィアと国家が交わした密約書だ』

1992年の夏、ファルコーネ検事が殺されてからボルセリーノ検事が殺されるまでの間に、コーザ・ノストラ(シチリアマフィア)から政府要人へ向けて提示された12項目の要求書(写真上:La Stampaより)が公開された。
頻発する爆破事件を食い止め、停戦を結ぶため、コルレオーネのマフィアと国家とで行われた交渉。
12項目からなる『密約書』とはA4サイズの用紙に書かれた要求書であり、本日、マッシモ・チャンチミーノ氏によりパレルモ検察へと提出された。
意外なことには、マフィアが提示したこの12項目の要求書には提案、訂正などが書き添えられていた。
なお、この要求書はヴィート・チャンチミーノ元パレルモ市長による直筆で、当時の特別警察隊大佐マリオ・モーリ氏に手渡されたものである。

この『密約書』は同記事にて初めて公開されることとなったのだが、書面の初めの方にはマンチーニ、ロニョーニと記されているのがわかる。それに続いて、
刑法追加第416条(マフィアなどの犯罪結社に適用)の廃止、
『ストラスブルグ大裁判』に関する要求
(チャンチミーノ元市長の発案で、コーザ・ノストラ首脳陣が告訴されている大裁判の判決に対し欧州人権裁判所の介入を求めている)、
『南部政党』に関する要求、
そして最後に『アメリカ式裁判の改正。選択式で…』とある。
『密約書』には黄色の付せんが貼られており、それにはチャンチミーノ元市長の字で「特別警察隊のモーリ大佐により受領」と書かれている。
この付せんは検察官らにとっては明白なこと。つまり、マフィアと国家側の人間との間で交渉が行われていたと言う事実を証明することとなるだろう。

裁判でこの『密約書』を提示すると言うことは、検察官らにとっては単にマフィアと国家間での交渉が実在していたと言うことだけではなく、その交渉がカパーチ事件(1992年5月、ジョヴァンニ・ファルコーネ検事が高速道路を走行中に爆殺される)からダメリオ通り事件(1992年7月、パオロ・ボルセリーノ検事が実母宅の前で爆殺される)までの間に始まっていたと言うことも示している。マッシモ・チャンチミーノ氏が複数の検察官との事情聴取に協力し、そして提出したこの書類により、同件の捜査が再開するのだ。
元マフィア市長の息子の手で暴かれたマフィアと国家の交渉ごと。再捜査では、この交渉がどんな企てのもとで行われたのかを明らかにすることが目的となる。

コーザ・ノストラの首領サルヴァトーレ・リイナ、その摂政ベルナルド・プロヴェンツァーノから出された12の要求。
検事らは、コーザ・ノストラに対する大裁判の開廷も含めて、これらを詳細に検討することとなる。
なお、要求された12項目は上記のほかに、
刑務所法追加第41条の廃止、
(犯罪組織構成員やテロ犯罪者のための特別法:その他の犯罪構成員らとの接触規制、面会の回数および様式の制約、屋外での運動制限、通信の検閲等)
告訴されたマフィア組織員が70才以上に達する場合は自宅拘留処分とすること、
また、シチリア州民に対するガソリン税の免除などが記されている。
(2009年10月15日 La Repubblica)

 

 

この12項目の要求の中に、

・ 収監される際は近親者宅の近隣の刑務所とすること
・ 近親者からの郵便物は検閲しないこと

…と言うのもありまして。

やっぱりマフィアも、ムショ暮らしってのは辛いもんなんでしょうねぇ。

 

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