マフィアが首相の政党支持、大物ボスの裏切り:コーザ・ノストラと国家の密約

イタリアマフィアについて少しでもかじったならば絶対に避けて通れない名前が、トト・リイナことサルヴァトーレ・リイナベルナルド・プロヴェンツァーノ
90年代初め、シチリアはコルレオーネの大物マフィアボスだったリイナが逮捕された後、その座を引き継いだのが片腕だったプロヴェンツァーノ…と、ここまでは復習問題。
そして、ベルルスコーニ政権が危なくなってきた現在、遂に、その背後に見え隠れする国家とマフィアとの密約の謎が、ジワジワと明かされようとしています。
ここ、試験に絶対でるから要チェックです!!(笑)
 

 

ローマ 『プロヴェンツァーノが警察に協力、リイナを逮捕』

ベルナルド・プロヴェンツァーノ(写真左)は『警察側についていた』のであり、90年代初頭、マフィア組織員らはプロヴェンツァーノの命令には従わなければならないと思っていた。
コーザ・ノストラ(シチリアマフィア)の首領は、仲間を売っていたのだ。
その地位を守るために、そして、コーザ・ノストラに新たな場を与えるために。それは爆弾と惨劇でもって国家を攻撃するのではなく、戦わずして事業を展開しえる『潜伏』の場なのだ。

元マフィア組織員ニーノ・ジュッフレーの証言 − 現在、司法協力者であるニーノ・ジュッフレーは1993年から逮捕された2002年まで約10年間、マフィア組織員として首領ベルナルド・プロヴェンツァーノの傍らにつかえていた。
また、マリオ・モーリ元軍将官が贈賄を受け、1995年のプロヴェンツァーノ逮捕を失敗させたとして訴えられていた裁判にも出席している。
検察側は同裁判の審議内容と、1993年1月のサルヴァトーレ・リイナ逮捕の際にリイナ居住先の家宅捜査が失敗に終わった件(モーリ元軍将官は同件では無罪)との間に密接な関連があるとしている。また、モーリ元軍将官と元パレルモ市長ヴィート・チャンチミーノの間で交わされた会話から、マフィアと国家の間でも『交渉』が行われていたとする嫌疑をかけていた。
そして今、ジュッフレーの証言により、これら一連の謎がつながったのだ。
ジュッフレーは次のように話している。
「プロヴェンツァーノの手引きでサルヴァトーレ・リイナが逮捕されたんだって、みんな思ってましたよ。それはコーザ・ノストラのためを思って実行された作戦の一部なんだって。プロヴェンツァーノはよく“リイナは邪魔になってきている”って言ってたんで、逮捕された時には『コーザ・ノストラの崇高さのための犠牲』なんだって思ってました。これは、あの一件で別の立場から何らかの役割を担っていた者達とプロヴェンツァーノとの間で交わされた同意の結果なんだって、みんな思っていたんです。それ以外では、あの逮捕は自分らにとって痛くも痒くもなかった。確かにリイナの家が捜査されて、手紙やら重要書類やらを発見される危険性はあったが、結局、そんな風にはならなかったのだから。」
もちろん、同件についての警察側の見解は異なるものだが、これがジュッフレーにとっての『真実』なのだ。

新たな有力政党との関係 − 大量虐殺を繰り広げたサルヴァトーレ・リイナ(写真右)が表舞台から消えると、プロヴェンツァーノはコーザ・ノストラを掌握すべく奔走した。
「プロヴェンツァーノと連絡を取り合っていた者の中には、コーザ・ノストラの部下の1人チャンチミーノ元市長もいました。プロヴェンツァーノはよく、やつは政治方面や請負関係で使えると言ってましたね。それから秘密諜報員と連絡を取り合ってるとも言われていたんで、一度、プロヴェンツァーノに“チャンチミーノが警察側についてるって噂は本当なのか?”って聞いたら、“いや、違う。我々の利益のために動いてるんだ。”って言われましたよ。」
もちろんこの言葉には、『政府の人間の側で動いている』と言う意味が含まれている。
92年末から93年始めにはチャンチミーノとリイナが続けざまに逮捕され、プロヴェンツァーノによるコーザ・ノストラ支配がゆっくりと押し進められていった。そして政府との新たな関係も築いかれていったのだ。
当時、Dc(キリスト教民主主義)とPsi(イタリア社会党:1987年、リイナはマフィア組織員票を同党に差し向けている)が解体され、政界には新たな動きが見られるようになる。
この件についてジュッフレーは次のように話している。
「Forza Italia(がんばれイタリア党:1994年、ベルルスコーニ首相が結成)をね、プロヴェンツァーノから支持するよう言われたんです。そこに投票するよう指示されてね。それは当時、コーザ・ノストラが抱えていた問題を、つまり逮捕者が次々と無期懲役刑にされてたこととか、刑務所法追加第41条(犯罪組織構成員やテロ犯罪者のための特別法)による資産没収などを解決するための交渉に関係してるんだって聞きました。これらの問題は何年かの間にはすべて解決するだろうし、Forza Italia(がんばれイタリア党)と組んでいれば安泰だって言われたんです。」
それでは、プロヴェンツァーノが語った中に、誰か特定の人物の名前は出てきたのか?
「その時点でコーザ・ノストラと接触していた人物の名は出てました。例えば、マルチェッロ・デルートリ現上院議員(ベルルスコーニ首相と共にForza Italiaを結成した)とか。」
デルートリ現上院議員とチャンチミーノ元市長との間に、直接的な関係はあったのか?
「あったでしょう。私の記憶に間違いがないならね。」
(2009年10月8日 Corriere della Sera)

 

 

実は、あのベルルスコーニ首相との一夜を暴いた高級売春婦(写真右)に、イタリア初の直撃インタビューをした政治トーク番組『Annozero(アンノゼロ)』が上記記事を取扱ったところ、イタリア近代史を揺るがすような新たな証言が飛び出してしまいました。
そのへんの記事は、また後日。

 

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