マフィアと国家の密約書:元マフィア市長の息子が暴く

1980年代からコーザ・ノストラことシチリアマフィアを率いていたサルヴァトーレ ・“トト”・リイナ。
そのリイナが93年に逮捕されて以来、ずっと探し続けられていた密約書。
それにはマフィアとイタリア国家が交わした協定が記されていると言われているのですが、なんとそれが、そろそろ白日の下に晒されそうな気配なんです。
それでは、まず、おもな登場人物の説明から、どうぞ。

ヴィート・チャンチミーノ(78才没):元パレルモ市長であり、コーザ・ノストラ(シチリアマフィア)組織員。′84年に逮捕され、懲役13年の判決。2002年11月死亡。

サルヴァトーレ・リーナ(78才):コーザ・ノストラの最後の首領。‘93年に逮捕され、終身刑で収監中。

ベルナルド・プロヴェンツァーノ(75才):サルヴァトーレ・リーナの相談役、後継者。‘06年に逮捕、終身刑で収監中。

 

 

パレルモ 『チャンチミーノの息子 “マフィアと国家の協定書がある”』

あのトト・リイナの密約書を検察に提出することを認め、マフィア組織員兼元パレルモ市長の父ヴィート・チャンチミーノ(上記に説明あり)が『警察』と注意書きしていた書類について語る。そして、秘密の書類一式はモンデッロの自宅の金庫に保管していたことや、奇妙にもその金庫が警察によって調べられなかったこと等を明かし、裁判に手を加えるべく父親や議員らと会合を行っていた裁判官らについても触れているのだ。
元マフィア市長の息子であるマッシモ・チャンチミーノ氏(写真左)が、証人としてパレルモの町を震え上がらせる真実を語る。

− コルレオーネ・マフィアのボスの中のボスことトト・リイナが、1992年の夏、国家相手に交渉を強要したと言う『密約書』ですが、それは、いつ公表されるのでしょう?
「できるだけ早く、可能になったらすぐにでもパレルモ検察へ提出するつもりです。パレルモ検察には1年前から取調べを受けています。そしてトト・リイナの密約書だけではなく、父の別の書類も一緒に…。父はその書類をもとに本を書くつもりだったのですが。」

− その父親の書類や、リイナの密約書など全ては、どこに保管されているのですか?
「今は安全な場所にあります。4年前まではパレルモ市モンデッロの自宅の金庫に保管していました。
ある日、警察の家宅捜査が入って。その時、私はパリにいたんです。飛行機でパレルモへ戻って、家宅捜査に立合いたかったのですが、警察からは必要ないと言われました。だけどその時、金庫は調べられませんでした。すぐにわかるような所にあったんですよ。うちの息子の子守り係の部屋にです。
父の会計士でジョヴァンニ・ラピス氏と言う方がいて、私と一緒に取調べを受けた方なんですが。その家宅捜査の日、その方の家の金庫の方は調べられたのに、奇妙なことに我家のは調べられなかったんです。」

− 2008年から貴方は色々と話されてますが、悔い改めて司法協力者になったと感じますか?
「私には悔い改めるようなことは何もありません。悔い改めなければならないのは他の方々でしょう。私は単純にある事件もう一度組み立てようとしているだけです。言葉でだけじゃなく、資料でもってそれをやるつもりです。密約書も出してね。」

− 悔い改めなければならないとしたら、誰ですか?
「ある何名かの人達…その人達の氏名はすでに検察に伝えてあり、極秘扱いになっています。捜査上で一つ見当違いなことがあって…、その件については判事に話しましたが。一方からだけ物事を見たんですね。」

− ここ最近は、どんな内容を検察に告げましたか?
「ベルナルド・プロヴェンツァーノ(上記に説明あり)が父と会った時の話を。それから、例の有名な国家とマフィアの間でなされた交渉について話しました。1993年のトト・リイナ(上記に説明あり)捜索の際には、私も父と一緒に直接参加していますから。その件に関して記録を残してあります。リイナ自身、自分の持っていたルートで何か知っていたはずです。裁判の時には“自分はチャンチミーノの息子に売られた”などと言っていましたが。」

− どんな状況でリイナは、当時の内務大臣ニコーラ・マンチーノ氏の名前を出したのですか?この事件にどんな関係があるのですか?
「マンチーノ議員については、すでに検察に話しましたが、今はこれ以上は何も言えません。」

− あなたの父親は、誰と一緒にリイナ捜索を行ったのですか?
「モーリ大佐とデ・ドンノ隊長とですが、父はこの二人を信頼していませんでした。影響を受けていましたからね。父はもちろん馬鹿じゃありませんから、誰が上にいるのかを知ろうとしていました。『シニョール・フランコ』とか言う人でね。ある秘密情報機関のエージェントが父に言ったところでは、陰に政界の要人がいるとのことでした。」

− モーリ大佐とデ・ドンノ隊長について、なぜ、あなたの父親は信頼していなかったのですか?
「警察のことを、あまり信頼していませんでした。例のマフィアと請負契約についての捜査で、政治家や父の周辺にいた検事らが巧妙に隠蔽工作をしたからです。それで、あの危険な捜査の中、信頼できる別のなにかを探していたんです。」

− その隠蔽工作をしていた政治家や検事と言うのは誰ですか?
「私の父が取り行った会合については検察に話してあります。すでに引退しているサルヴォ・リーマ議員やマリオ・ダックイスト議員、パレルモの検事や裁判官らと行った会合です。ある政治家や、彼らと友好関係にある者達に便宜を図るための計画を練っていたんです。」(2009年7月15日 La Repubblica)

 

 

この密約書には、シチリアおよびイタリアでの殺戮を止めるため、コルレオーネ・マフィアから国家に向けての要求が書かれているらしいのですが。
いよいよイタリアにも “Change” の時が来るのでしょうか…。

 

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