イタリア版『卒業』

ダスティン・ホフマンの『卒業』と言えば、ラストの花嫁と共に逃げ去るシーンが有名ですが、それを彷彿させるような事件が、イタリアで本当に起きてしまいました。

 

 

トリエステ 『新婦、新郎の友人と逃走 “ 心が私を遠くへ連れ去って…” 』

挙式後、新郎の友人と逃走。
誓いの言葉を言うやいなや、新郎新婦用の自動車運転手と逃げたのだ。
「今になってやっと間違いに気づいたの。」と言い訳する新婦。
「ごめんなさい。でも、心が私を遠くへと連れ去ってしまったの。」
もっと正確に言うならば、ギリシアまで連れ去ってしまったのである。

この映画もどきの事件が起きたのは先週の土曜日、イタリア北東部トリエステでのこと。
挙式を終えてミラマーレ公園の花壇での記念撮影、そして言い訳一つ残さずに逃走…。裏切られ、怒りと悲しみにくれる新郎は「精神的および物質的」な苦痛を受けたとして慰謝料請求を訴えるかまえでいる。
「せめて、もっと早くに何とかしてくれてたら、無駄な費用をかけずに済んだのに。」と肩を落とす。
手にはレストランからの披露宴30名分の請求書を握りしめながら。

新郎新婦の出会いは10ヶ月前に遡る。銀行員のアンドレアさん(34才)と、モンファルコーネ市の金融会社に務める同い年の女性。愛が芽生え、キスを交わし、同棲。遂には5月末の挙式へと。
新郎新婦を教会まで送り届けるため白いリボンで飾り立てられたBMWを運転するのは、新郎の友人だった。
「彼とはサッカーをしたりしてね。教会までは彼に送ってもらいたかったんですよ。」

そして、友人はそうした。市役所での挙式を終え、公園でカメラマンが最後の写真を撮り終えた時、新婦は新郎に向かってウェディングドレスを着替えたいから先に行って欲しいと頼んだ。
「先にレストランへ行って。すぐに私も行くから。あなたの友達に車で送ってもらうわ。」
しかし1時間経っても現れない。新婦にしても友人にしても…。着替えたいと言ったのは嘘だったのか。新郎が真実を知るのは、もう少し経ってから、やっと新婦の携帯電話がつながった時だった。
「ごめんなさい。心が私を遠くへと連れ去ってしまったの。」
(2009年5月27日 La Repubblica)

 

 

別紙では新婦の名前は「サラ」さんと出ていました。
毎度、不思議なんですが、イタリアのこの手の記事では、なぜかいつも当事者の名前や勤め先が載るんですよ。
もちろん一般人なのに、特に「仮名」と記されるわけでもなく…。
これも、ある種の国民性なんでしょうかね。
ちなみに事件が起きたトリエステ言えば、ジュゼッペ・トルナトーレ監督の『題名のない子守唄』の舞台となった町なんですが…。あの寒々とした美しい町の風景は、この手の話にもしっくりくるかも。

 

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