イタリアの新型ラブホテル?

イタリアの若者達は経済的に自立が難しく、親と同居している者も少なくありません。
かと言って、日本のようにラブホテルが豊富にあるわけでもなく、利用しやすいわけでもなく…。
と言うわけで、こんなアイデアも出てくるわけです。

 

 

クレモナ『国道沿いの“Luna parking”に行列、駐車してご休憩』

車から若い男性が一人降りて来た。よろめき、料金所に近づく。支払いを済ませたら終了。45分のご休憩。車内には若い女性が一人乗っている。男性は紙幣を広げる。
「大丈夫でした?」
「ああ。それで、回数券を買いたいんだけど。」
彼女と永久の愛でも誓ったばかりなのか。
一昨日の深夜2時、マルコ・ドナリーニさんにとっての夜がこうして始まった。
男性から受け取った金が本日の大いなる売上げの第一号である。大いなる…と言うのも少々大げさか。『Luna parking(ルナ・パーキング:ルナは月の意)』が繁盛するのは金曜と土曜日で、「20〜30組は来ますね。」とのこと。一ヶ月では「合計して300組のご来場。」で、それじゃ、一ヶ月の売り上げは3千ユーロ(約40万円)ぐらい?と聞くと、「もっと少ない、少ない。」との答えが返ってきた。

マルコ・ドナリーニさん(45才)、妻とは別居中で3人の子持ち。以前はコンクリート会社を経営していたが、2007年に売却し、この『ラブ・パーキング』を作った。
38ヶ所ある個別駐車スペースは三面が壁で仕切られ、残り一面は出入り口として使われカーテンがかかるようになっている。天井はなく、空を仰ぎ、蚊が飛び交う。料金は1時間駐車(ご休憩)で5ユーロ(約700円弱)。
ドナリーニさんは、次のように話している。
「モーテルは高いし、身分証明書を見せなきゃならないからね。うちの方が問題ないよ。危険もないし。あちこちでレイプ事件が起きてるしね…。親御さんたちからは感謝されてますよ。ある警察官なんかは “ 良いもの作ってくれた。うちの娘もここにいるんなら、枕を高くして眠れる。” って言って、有り難がってますよ。」
たしかにドナリーニさんを守り神のように見るふしもある。しかし、権力筋を敵に回してしまったのも事実で、かつては徹夜抗議デモを企画した高齢の司祭(現在はすでに引退)が、悔罪詩編を手に持って、「罪人!」と叫びながらドナリーニさんを追いかけ回したこともあった。
そして、市長からは疎んじられている。地元の人達は話題にさえしないが、それはうわべだけのことなのだろう。
「だってね、子供を学校に送り届けた後に、男友達と連れ立ってやって来る奥さんなんかもいますからね。日曜日にやって来る奥さん達もいるし。亭主には教会のミサに行くって言ってね…。それから夕方、お年寄りが老人クラブへ行ってトランプする代わりに、ここに立ち寄るなんてのもありますよ。」
このような老人達はドナリーニさんにとって悩みの種ではある。
「顔が紫色に変わってなきゃいいが…。この暑さだからね。」

『ルナ・パーキング』は国道Paullese線上に位置している。
このPaullese線に見られるのはマクドナルドに道路工事現場、夜にたき火の周りでたむろする売春婦、セクシー・ショップ、ジャグジーバスが2つもあるモーテル、それから話によればダンス小屋があるらしく、そこへ行く目的と言えばただ一つ。そしてアッダ橋があり、それから、昼間、トラクターが並ぶ田舎の脇道の、アイスクリーム会社の名前入りのビーチパラソルの下で客を待つ売春婦達。
Paullese線で猛威を振るうのは渋滞と監視の目…つまり、交通事故に暴力の類い。車線の拡張や警察の手入れは無駄骨だ。また、近くにあるクレーマの町では主婦2名がポルノ映画に主演し、町中に衝撃を与えたこともあった。
ここいらのことは田舎の、悪徳やセックスの地とも言われている。そして、労働の地とも。
バニョーロ・クレマスコの町はカトリックが盛んで(ある神父が書いた公式な町の歴史による)、人口5千人に、企業は300社ある。そして400人の外国人が居住し、多くは牛舎で働くインド人らだ。
町は広場の周囲に集中し、その広場には戦没者36名の記念碑が建っている。ロレンツォ・ロンカーリ神父(37才)が司祭を務め、市長はカルロ・ペレッティ氏(61才)。ロレンツォ神父は、
「例のパーキングは孤立した所に建っていて、誰の目にも触れませんよ。」と言い、ペレッティ市長は、
「淫売宿で、売春婦の行く所ですね。」と言っている。
ドナリーニさんはこの言葉に憤慨しており、
「売春婦なんて来ませんよ。ここは健全で単純な、こもってむつみ合うだけの場所です。カップルが一緒に過ごしてるだけですよ。危険じゃないかって?壁で囲ってるし、のぞき魔なんかも全然いませんよ。」
町中では、ここを売却したがっていると言う噂があるがと聞くと、次のような答えが返ってきた。
「システムの見直しを計っているところです。支払いを自動システムにして、監視カメラを付けようと思っているんですよ。もうヘトヘトなんですよ、私は。ここには24時間いるんです。明け方になると誰か彼から“営業してくれ”って電話がかかって来るもんですから。朝の4時まで営業してた時なんかは、車の中で寝ちゃうお客さんがいてね。仕方がなくて起こすのに非常ベルを鳴らしたんですよ。ちょっとひどい生活ですよ。あの年取った司祭には『罪人』なんて言われましたけど、今じゃ、罪がないのは私ぐらいなもんですよ。」
(2009年5月21日 Corriere della Sera)

 

 

記事中にもありましたが、最近、イタリアで多発しているレイプ事件では、カップルが(おもに)外国人グループに襲われるパターンがちょこちょこあるように思えます。
だいたいは深夜の人気のない郊外、車内に二人でいたところを狙われた…なんて記事をよく目にするんですが。
やはり、若いカップルが二人っきりになれる場所がないゆえに、悲惨な社会問題が起きているのではと常々考えていたもんですから、この『ラブ・パーキング』のアイデア、なかなか悪くないんじゃないかと思ってます。
まぁ、カトリック王国イタリアですから一筋縄ではいかないかなぁ。

 

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