帝王切開90%…10年後には100%?

2005年の統計で、日本では6人に1人の赤ちゃんが、帝王切開で生まれるのだそうですが、もはやイタリアでは出産=帝王切開になってしまうのでは…と言う危機が訪れております。

ローマ 『新生児の90%が帝王切開、10年後には100%?』

自然分娩の方が珍しいと言う日が、いつか来るかも…いや、もうそこまで来ているのだろう。イタリア国内にある病院の多くでは、今や帝王切開の方か主流。最新の施設を持つローマのMater Dei病院は、この点においても最先端であり、入院費用のみが有料となっている。
2008年上期に提出されたラッツィオ州の公衆衛生機関についてのレポートでは、同病院での帝王切開の割合は84.4%と全体の第2位であり、第1位はエウル地区にあるVilla Europa病院(所有権の問題で営業停止中)の86.2%。
ヨーロッパでも帝王切開が多いイタリアでは、毎年、減少させるためのガイドラインや計画が打ち出されているが、地方によってばらつきはあるものの、帝王切開が主流の傾向は全国で確認されている。
Mater Dei病院に勤務する9名の産婦人科医の中から、エンリコ・ズッピ医師が次のようにコメントしている。
「犯罪視されるような筋合いはないし、道理にかなった対応です。我々医師は、ミスにも、害にもならないような結果や併発症のために訴えられている。我々は防衛的医療を行っているのです。医療過誤の対象にされている限りは、ずっとこのままですね。医者は殉教者ではないのだから。母体にちょっとでも危険が生じたなら、帝王切開の方に持ってゆきます。妊婦自身が強く自然分娩を望まない限りはね。情報通の女性にありがちなんですが、それは選択の自由だし、医者は尊重しますよ。
帝王切開の傷口は最小限だし、入院は3日間、激しい痛みもなく、麻酔も軽いものです。」
またズッピ医師は、産婦人科医の利益問題が潜んでいるのではと言う疑いについて否定しており、
「帝王切開の方が収入になるなんて嘘です。金額的には自然分娩と変わりません。手術室の利用料ですか?うちの病院では1時間900ユーロ(約10万円)です。」
帝王切開の割合が20〜30%の地方はさておき、あきらめの声は医療関係者からも上がっており、イタリア北部ボローニャの病院では、
「当県全体で帝王切開は29%ですが、努力にもかかわらず増えています。一般からの意見や、訴訟への恐怖に煽られていますね。下手な予言はしたくないですが、もう、どうにもならない気がします。」と、白旗を振っている。
イタリア中央部ペルージャにある産科医院の院長は、次のように話している。
「将来的に自然分娩は珍しいものになるでしょう。しかし、なんらかの工夫がされるならば、改善されるのかもしれない。我々は34%だったものを32.5%まで下げました。ただ問題は、長時間の陣痛を味わいたい妊婦など皆無だと言うことです。」
また、公衆衛生協会からも、
「夢を抱かない方が良いのでは。10年後には、ほとんど全ての女性が帝王切開で分娩するのではないでしょうか。」と、コメントが出されている。
(2009年1月14日 Corriere della Sera)

 

 

ちなみに、このMater Dei病院があるラッツィオ州全体では、2007年度の帝王切開の割合は43.5%となっています。前年に比べれば0.5パーセント落ちていることにはなるんだそうですが。

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