キリストが生まれなかった町

クリスマスシーズンにイタリアを旅行された方は見たことがあるかと思いますが、プレゼーペと呼ばれるキリスト誕生シーンを描いた人形模型が町のあちこちに飾られています。
日本同様にクリスマスが商業化しているイタリアでは、もはやデコレーションの一つと言えばそれまでなのですが、最近の殺伐としたご時勢のせいか、さすがに一家言でてきました。

ベルガモ 『幼子イエス不在のプレゼーペ、司祭が信者らには未だ早いと』

イタリア北部ベルガモのカトリック司祭が、信者らにイエス・キリストを迎え入れる準備ができていないとし、Presepe(プレゼーペ:キリスト降誕を描いた人形模型)に幼子キリストの人形を入れることを拒否していた。
ベルガモの奉納教会であるサンタ・ルチーア教会で、12月24日深夜のミサの際にアッティリオ・ビアンキ司祭が信者らに、「今夜をクリスマスとは言えません。皆さんは、まだ準備ができていない。外国人やマイノリティーの人々を迎え入れる気持ちがないならば、幼子イエスを迎え入れることはできません。ですから、イエス・キリストの降誕は起こりません。」と告げ、既に設置されていたプレゼーペに幼子イエスの人形を加えることを許可しなかった。
信者らから説明を求められたビアンキ司祭は、
「プレゼーペはエツィオ・デル・ファヴェーロ原作の“Al chiaro delle stele(星明かりの下に)”の物語に基づいて作られており、物語の中で幼子イエスは、自分の側にどうしても近づこうとしない貧しい子供へ歩み寄るために揺りかごを抜け出している。つまりイエスは、マイノリティーであったり他より劣っている者達を恐れはしない。カトリック教徒を名乗る者は、イエスの教えを実践すべきである。」と語っている。(2008年12月27日 Il Resto del Carlino)

 

 
ショーウィンドーを飾るプレゼーペは、その店の商品を利用して作られていることが多く、乾燥パスタのやら木の実を使ったものなんかも見かけます。
単純に微笑ましい飾りとして見慣れていたせいか、こんなに深刻に取扱われる方がちょっと不思議な気がします。イタリア移民としては、喜ばしい傾向ですが。


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