スパイク・リー新作映画、イタリアで大ヒンシュク

アメリカ人スパイク・リー監督が、第二次世界大戦中のイタリアを舞台にして映画を作ったら、あんまりイタリア人好みではなかったようです。

イタリア 『スパイク・リーが新作映画について「謝るつもりはない!」』

10月3日にイタリアで公開されるスパイク・リー監督の新作映画 『セントアンナの奇跡(原題:ミラクル・アット・セント・アンナ)』 の内容の一部が史実にそぐわないとして、イタリア・ パルチザン全国協会より抗議の声が上がっている。
映画は1944年8月12日にトスカーナのスタッツェーマ市で起きたドイツ軍によるイタリア市民大虐殺を扱っており、「イタリア・パルチザンのメンバーの裏切りが間接的な原因となって大虐殺が起きた」とするエピソードが盛り込まれていたため、数ヶ月前より論争の的となっていた。
リー監督はイタリア国営放送のニュースで、次のようにコメントしている。
「この映画が問題視されているのなら、まったくもってけっこうなことです。この虐殺事件に関して様々な解釈があるのは事実ですが、私が映画で訴えたいのは1944年の8月12日に第16SS師団によって560名の一般市民が殺されたと言うことなんです。」
これを受けてイタリア・ パルチザン全国協会副会長は、「大変憤慨しています。つまり、以前より私達が思っていた通り、リー監督は歴史的事実を考慮せずに映画を制作したと言うことです。私達は監督に話合いを求めてきましたが叶いませんでした。とても残念です。」と話している。
リー監督はこれらの批判に対し意見を撤回する気持ちはないとし、「パルチザンの皆さんを侮辱してしまったことは残念に思いますが、謝罪を乞う気持ちはまったくありません。私はアーティストであり、全ての人から支持されることはないし、批判されたからってエンパイアステートビルから飛び降りるわけにはいかないんですよ。私は23年前から映画を作ってきました。誰に嫌われたって、これからも作り続けていきます。」と発言し、またレジスタンスについては、「イタリアでもフランスでも、パルチザンは万人から愛されたわけではありません。作戦の後はさっさと山に逃げ込んで、一般市民が迷惑を被ることもありました。イタリアでは現在、皆が自分はパルチザンだと言うが、1940年代にはそんなことはなかった。アメリカの有色人種だって市民権の問題については同じでしたよ。」と明言している。
また、リー監督はレジスタンスを支持はしないとしながらも、「イタリア・ パルチザン全国協会の意見は尊重します。しかし、この虐殺事件は多くの局面のもとに起きたもので、単純に善悪は言えません。アメリカ兵だって善人ばかりではなかったし、ナチスにだってただの悪人じゃなかった者もいました。あらゆる出来事を多面的に視る複雑さが、この映画の特徴なんです。」と語った。
なお、リー監督および出演者は試写会のため本日フィレンツェへ赴くことになっており、パルチザン全国協会が何らかの行動を起こし、新たな論争を呼ぶことが予見されている。(2008年9月30日 La Stampa)

 

映画はあくまでも史実をもとにしたフィクションなんだそうですが、やっぱり「歴史的英雄」をこき下ろされちゃうのは我慢ならないんでしょうね。


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